ワイヤレスジャパン2010 - フォト・ルポルタージュ
ワイヤレスジャパン2010
2010年7月14日〜16日,東京ビッグサイトにて開催
ワイヤレスジャパン2010
取材:「RFワールド」編集子
ノルディックセミコンダクターASA:Body Area NetworkとANTプロトコル
 同社得意のRFリモコン用チップnRF24シリーズは今回も展示されていました.ZigBeeと同じ2.4GHz帯ですが,独自方式によって2Mbpsで通信しています.
 今後,家庭のTVがインターネット接続されるようになると,TVのリモコンは単なるチャネル選択や音量調整だけでなく,フルキーボードやワイヤレスマウスをサポートすることになると考えられています.
 ZigBeeでも同様なことが可能ですが,ZigBee標準の250kbpsより8倍も高速なので,それだけ送信時間を短くでき,電池寿命やWiFiとの共存に有利とのことです.
 ZigBeeも非標準なら最大2Mbpsをサポートしたチップセットがいくつかあるようですから,今後は競合するのかもしれません.
 “Yellow”はスポーツ・ウェルネス・ワイヤレス・ポータル・サービスだそうです.心拍数,体温などのヘルス情報とともに,自転車走行中の車速やケイデンスをサーバーに蓄積し,健康やスポーツに役立てようという目論見のようです.
 心拍数などのヘルス情報を手元の端末機(iPodやセルラー携帯電話など)にワイヤレスで送信するのに使われるのがANTプロトコルで,いわばBody Area Networkのプロトコルです.
 ANTプロトコルは,センサと無線端末を長期間にわたって電池駆動するためにカナダのDynastream Innovations社が開発した通信プロトコルです.
 ANTプロトコルがサポートするのは,これまでNordic Semiconductor社のチップだけでした.(現在はTI傘下のChipcon社RFチップもサポート)
 左は車速センサやケイデンス(ペダル回転数)センサを装備した自転車です.
 車速センサ(S),ケイデンス・センサ(C)ともホールICを使った磁気センサのようでした.
 これらのデータはハンドルに取り付けられた表示部へANTプロトコルで送られます.
 サーバーへのデータ送信はセルラー携帯電話を経由します  このほかANTプロトコルを搭載した体重計などもデモンストレーションしていました.
 変わり種として,ANTプロトコルとNordicのチップを組み合わせた家庭用エネルギー・システム・センサー・ネットワークが展示されていました.
 開発は大阪ガス エネルギー技術研究所と(株)ワイヤレスデザイン(大阪)です.
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